まるで、トトロの住む森に迷い込んだみたいだった。

最近、なんとなく心がざわざわしていて。

都会の音やスピードに、体はついていってるのに、心だけちょっと遅れてる感じ。

そんなときふと、「緑の多い場所に行きたいな」と思って、遅めのG.W旅を決行。

向かったのは、木々に囲まれた小さな町。

朝、自転車を借りて、くねくねした田舎道を走ってると

葉っぱの間からこぼれる光や、どこからか聞こえるカエルの声に、胸がふわっと軽くなる。

道の駅で買った朝どれ野菜と手作りパンのあたたかさに、思わず「ありがとう」って言いたくなるような気持ちになった。

夕方は、森のそばでBBQ。

煙の匂い、土の匂い、焼きたての音。

気づけば靴をぬいで、裸足で草の上を歩いてた。

泊まったのは、ちいさな古民家のお宿。

お洒落な古民家で素敵な場所。

縁側でスイカを食べたくなるような、あの感じ。

夜、静けさの中で耳を澄ませていたら、

「このままトトロに会えそうだな」って、本気で思った。

風の音も、虫の声も、夜の闇までもが、なんだかやさしかった。

たった二日間の旅だったけど、

時間の流れも、空気の重さも、すべてがゆるやかであたたかかった。

今もちょっと、「あの森の奥に帰りたいな」って思ってる自分がいます。